「計算問題はゆっくりじっくり…」は正しい?!
学校の数学のテストでは、すべての問題で計算力が必要になります。
それは、文章問題や図形の問題においても然りです。
まずは数学の計算問題を解く際の、お子さんの様子を思い出してください。
次々にどんどん計算を解き進めていく猛進型
あるいは…
計算ミスに注意を払いじっくり丁寧に解き進めていく慎重型
ふだん計算問題に取り組む際には、「解くスピード」と「正確さ」のどちらを優先すべきなのでしょうか?

ウチの子はテストのときにミスが多いけど
もっと落ち着いてじっくりやれないのかしら…
そう考えるのも無理はありませんが…。
そこに大きな落とし穴があります
じっくり丁寧にやっているのに、計算ミスをしてしまう子は結構多いです。
逆に、先に先にどんどん解き進める子のほうが、意外なほどミスをしません。
単純にそれは集中力の差です。
ミスをしないよう丁寧に問題を解くことは、決して悪いことではありません。
ただ、ミスをしないことばかりに意識が行き過ぎる子は、解くスピードが段々と落ちてきます。
そして、次第に集中力も失われてしまいます。
計算は速く、正確に
「速く・正確に」という計算スキルは、数学のあらゆる場面で必要不可欠なものです。
学年が上になるほど、数学の問題の難易度は増していきます。
なかでも関数や図形などでは、1問の中でいくつもの計算をこなしていかなければなりません。
せっかく解法がひらめいても、計算を丁寧にやりすぎてその問題の出口を見失っては台無しです。
つまり「正確なだけの計算力」は、のちのち役に立たなくなるということです。
ミスをしないための学習法

本番のテストのときはミスに気をつけるから
心配しなくても大丈夫だよ!
これは子どもたちによくある勘違いです。
テストの日だけ気をつけても、ふだんのミスは必ず起こります。

ミスはその子の「くせ」みたいなものですから
「解くスピード」と「正確さ」は同時に身につけていかなければなりません。
- 計算問題を解く際には、いつも制限時間を設ける。
- やり直しにしっかり時間をかける。
まずは、計算問題を解く際に、制限時間を設けるのがミスを減らす秘訣です。
もしミスをしてしまった場合は、その部分だけを書き直すのではなく、もう一度解きなおすといいでしょう。
間違えた問題だけを別のノートに書きだしておくのも、一つの方法です。

ただのミスなんだから…
それで片づけているうちは、おそらくミスを解消することはできません。
いつも時間を意識し、自分はどのような場面でミスをする傾向にあるかを、しっかりと認識することが大切ですね。