「どうしても自分の学力に自信が持てない」
…という子どもがいる。
どうやらクラスにライバルがいるらしい。
自分より賢そうなその友人に対してコンプレックスを抱いている。
成績を聞いてみると、その子とそんなには差がない。
しかし子どもたちは得てして自分よりも理解の速い子を見ると、
自分の方が劣っているとどうしても考えてしまうらしい。
そういうとき、
「どうして成績には差が出ないのか?」
そっちの方に目を向けてはどうだろうか?
生まれ持っているその子の力が、
そのまま成績に反映されるのはせいぜい小学生まで。
中学生になると必ずしも能力は学力に直結しない。
その友人がその子よりほんの少し理解が速いだけにすぎない。
とすれば、他の要素が優っているとしか考えられない。
●『いったん学習した内容を忘れない力』
●『問題を丁寧に解く力』
●『地道な勉強を継続しておこなう力』
学力を司る要素はまだまだあるだろうが、
そういうところではないだろうか?
大人になってから気づくこと。
子どものときは簡単に理解できていたことは、
なかなか思い出せない。
逆に…
苦労して得た知識は、歳を重ねても忘れることはない。
何より、勉強した内容よりも、
「努力した」体験とそこからくる「自信」の方が、
能力よりずっと大切だということ・役立つこと。
そう思いながらも…
そういう子は今は悩めるだけ悩んだ方がよいのかもしれない。
しかしその子もいつかは気づく。
そして「今まで努力してよかった。」と、
社会に出てからきっと振り返る。
それを今理解するのは難しいだろうが…
勉強に無駄なことは一つもない。
そのことだけは、
これからも子どもたちに話していきたい。