集団の心理

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最近、問題を解いている子どもたちを眺めながらふと思うこと。

「ここしばらく、子どもたちを怒鳴ったことないな~。」

 

もちろん時期によって子どもたちの気が緩むことはある。

そのときは「喝を入れる」ために話をする。

けじめのない行動をしようものなら注意を促さねばならない。

けれど…「怒鳴る」までに至ったことはほとんどない。

 

今来てくれている子どもたちは、宿題や単語テストなど…

特に口うるさく言わなくてもしっかりやってくれる。

どうしてだろう?

 

少し前までは毎回の授業でもっと大声を張り上げていたような気がする。

「今日もまた厳しい話をしなければ…。」と、若干憂鬱な気持ちになりながらも気合いを入れて授業に臨んでいたことを思い出す。

その頃と何が違うのだろうか??

 

クラスの中での子どもたちの様子は一人一人違っており、勉強に対する姿勢も様々。

学校での成績にしても上位から下位まで幅広い。

しかし学力に関係なく宿題と単語テストの勉強は、皆当たり前のようにしっかりやってくる。

授業中に「怒鳴る」ことがない理由はそこにある。

 

授業中にしっかり勉強するのは当然のこと。

そうしないと注意されてしまうので…。

大事なのは自宅でもしっかりやれているかどうか。

毎回の授業の最初に解答を配ると、自分のやってきた宿題を自己採点し始める。

見ていると間違えた問題のやり直しにもちゃんと気を配っているのがよく分かる。

 

「この子たち、そういえば入塾したての頃からこうだったな~。」

子どもたちの様子を見ていて思い出すこと、

その学年に入ってきた一人目の子ども…

そのときの表情、緊張した面持ちが浮かんでくる。

二人目・三人目…とクラスに子どもが増えていくなかで、

こちらが厳しく言う必要もなく皆同じ顔つきになってくる。

 

その子が成績を伸ばせるかどうかは、そのときのクラスの雰囲気に大きく左右される。

そしてそれは塾にとってのライフラインでもある。

「宿題…やって当然」

「単語テスト…合格するのが当たり前」

入塾したとき、その雰囲気をクラス全体に感じることができれば必然的にその子も「やる」ようになる…。

 

幸いどの学年も、最初に入ってきた子が実によくやってくれている。

しっかりとした姿勢で授業に臨むための道筋をつくってくれる。

「最初が肝心」…それだけにこの子たちには感謝しなければならないと常々思う。

もちろん、その子たちが誘って塾に連れてくる友だちも、勉強に対して前向きな子が多い。

今年はスタートから塾生も少ないが…

それでも「この子たちが来てくれる限り大丈夫。」とつい思ってしまう。

 

塾生が少ないと活気は生まれない。

その意味ではもう少し塾生を増やさなければならないのかも知れないが…。

不思議とその危機感は今の私にはそれ程ない。

「やる気のある友だちだけ連れてきて。」

「誰でもは誘わないで。」

いつも言っている言葉から、子どもたちもその意味はちゃんと理解できているはず。

 

開塾当初から塾の門戸は大きく開放している。

入塾に際し「勉強ができる子」も特には望んではいない。

しかし初めから「勉強したい子」「手のかからない子」に来てほしい気持ちがあるのも正直なところ。

その分、他の子に労力を費やすことができる。

今のクラスのこの雰囲気だけは変えたくない。

そういう意味では「やる気」の基準だけは厳しくしなければと強く思う。

 

「新入塾生」よりも「今来ている子どもたち」を大事にしたい。

そういう気持ちにさせてくれる。

毎日元気に授業ができる。

それも今いる子どもたちのお陰。

だからこそその路線だけはこれからも変えないでいきたい。

 

新入塾生の募集に力を入れなければならない時期ではあるが…。

今は5月に行われる定期テストのことで私も一杯一杯。

今やっていることをどうすれば効率的に点数に繋げられるか…など。

考えなければならないことも多い。

しかし子どもたちが与えられた課題を今はしっかりこなしてくれる以上、今年も完成度は高い・成績アップの期待も大きい。

期待の気持ちを持たせてくれる子どもたちにもあらためて感謝。

ゴールデンウィークが明けて、また子どもたちの顔を見るのが楽しみです。

 

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