中3生は10月1日から入試用教材を配布し、
授業の中で点検を行っています。
現在のところは、同時に配布した点検表どおりに、
順調に進めているようです。
とはいえ教材のやり込み度合いはまだまだこちらの思い通りとはいかず、
一人一人に足りていないところをその都度指摘をしている状況です。
特に数・英に関しては、県立普通科に於いてはどこも1.5倍の傾斜配点となっており、
そこでの得点力が合否のカギを握るといっても過言ではないでしょう。
「論理的思考力」がそれには必要不可欠となってきます。
「論理的思考力(=ロジカルシンキング)」とは物事を筋道を立てて説明できる能力(…だったと思います)。
これまでよりも深く問題について考える癖をつけることがまず第一です。
こと数学に至っては計算問題を除き、たくさんの問題をただ解けばよいというものではありません。
設問の傾向(パターン)、公式等を頭の中に置いた上で、
時間をかけてじっくりと思考しながら粘り強く出口を探す。
諦めの早い子には絶対に身につきません。
英語の文法問題についても同様。
主語と動詞の位置、人称、時制を正しく書き取るのに必要なのも、
まちがいなくこの能力です。
長文問題も然り。
読解力だけでは文意を読みとることはできても、
設問に正しく答えることはできません。
ではどうすればその能力を養うことができるのか?
一口に「粘り強く!」と、それだけ訴えても
今までそういう意識を持って問題に向き合う癖がついてなければ、
脳はその方向に向かっていかないでしょう。
数々の方法がある中で個人的に最も推奨したいのは、
『解法が曖昧な問題を人に説明する』
という方法。
簡単にいえば「教え合う」ということです。
いくら自分が理解できているとはいえ、
その理解が不完全なものであれば”教える”ことなど到底できません。
それが入試レベルの問題であれば尚更のこと。
「どうすれば相手に理解させられるだろう?」
時間をかけて思考錯誤をしているうちに、
自分自身の理解の方が深まっていることにも気づくでしょう。
塾での勉強会。
まだ受験まで日数の残っているあいだは、
できるだけ子どもたち同士で教え合ってもらうようにしています。
(事務所まで質問に来た場合はまた別の話です。)
もちろんそれは私の手が空いている場合でもです。
教え合っている背後から、その様子をじっと伺います。
少しずつ答えに近づいているときはよいのですが…
なかなか先に進まないときは、
一言だけ口を挟み、
そしてしばらくしてから私はその場を離れます。
昨年は特に数学の点数で大きな伸びを見せる子が多かったのも、
自習室を覗くとこのような光景を、部屋のあちこちで見ることができたからかもしれません。
自習室内の”私語”については注意をすれども、
友だちに教えている間だけは”私語”とはみなしませんので。。
それは先日のこと。
「お父さんに聞いてもちゃんと教えてくれません!!」
と、愚痴をこぼす子どもが…。
よく聞けば「ヒントしか…」と。
その子にとっては最後までちゃんと教えてほしかったのかもしれませんが、
それはお父さまのやり方が大正解かと。
簡単に教えてしまっては、
子どもは考えることをやめてしまいます。
そのお父さまも教諭をされている方。
もちろん考えのあってのことであろう…と、
しかしいかに受験生とはいえ、そこまで冷静に考えられる年頃ではないのでしょう(笑)
とにかく県立の入試まではまだ130日あります。
物事を深く考える癖をつけるには十分な期間です。
入試間際の時期に「論理的思考力」がしっかりと身についているように…
子どもたちをそこまで到達させるために…
私自身も”熱く”且つ”冷静に”、
「論理的思考力」をフルに回転させなければなりません。