金曜日に推薦入試の内定状況が発表され、
塾でも一般入試に向けての特訓を、
土曜日から気合いを入れなおし新たな気持ちで開始しました。
宮崎では今年から推薦入試に学力試験が導入され、
その動向が注目されていました。
以前から推薦入試は、
合格の判定基準に不透明な点が多く…。
推薦入試を受験した塾生から、
合否の知らせを実際に受けてみると、
合格の判定基準は一体何なのかと、
今年改めて考えてしまいました。
『学力以外の面を測る』という、
推薦入試本来の目的はどこに行ったのだろうか?
学力試験が追加されたことにより、
一般入試と切り離して行われる意味合いが、
ぼやけているようにどうしても思えてしまいます。
「一般入試のただの前倒しではないのか?」…と。
もちろん高校の立場に立ってみれば、
優秀な人材(子ども)を確保しておきたいのも分かりますが…。
推薦入試で合格した子どもが、
入試前のような切迫したモチベーションを保てと言われても、
それは到底無理な話。
勉強に対する意識の高い子どもにとっても、
それは例外ではありません。
そして不合格になった子どもに至っては、
希望の高校に入学することを目標に、
今までコツコツと取り組んできた気持ちとは一変、
「学力では合格ラインに達しているのに、
一体何がいけなかったんだろう?」
その高校に対して不信感すら抱きます。
推薦入試でいち早く合格してくれることは、
塾としてはありがたことです。
しかし今年も塾では例年通り、
入試前にその対策はこちらからは全く行わず。
「推薦入試の準備は自分でやるように。」と
子どもたち各々に任せました。
作文の添削や面接指導などをしてほしいと言ってきた子への指導は、
もちろんしてきましたが。。
「合格しました!」と報告に来てくれた子どもたちとは、
「よく頑張ったね!」と笑顔で話をしました。
しかしどの子も学力で十分合格できる力を持っている。
それだけに合格の判定が不透明な推薦入試より、
学力のみの一般入試でこの喜びを分かち合いたかったな。。
どうしてもそう思ってしまいます。
「特色ある生徒を獲得する」という、
本来の主旨とは完全に逆行するような今年の推薦入試。
企業に対しては規制の動きがある言わば「青田買い」と、
一体何が違うのだろうか?
長年、塾の講師をしていますが、
この推薦入試についてだけは、
毎年実施される意味は何なのか?
正直いつまでたっても疑問の種が尽きません。。